心くばりで伝わる「ひらがな文章術」★起業女性のためのハッピーオーラの出る文章づくり

【1テーマ30秒でコツをつかんでライティング♪】 文章づくり歴25年以上。小学生にもわかるやさしい文章表現を「ひらがな文章術」とネーミング。「読み手に心をくばることが伝わる文章の第一歩」をモットーに、届けたい人にきちんと伝わる文章術のヒントをお届けします。

ガソスタって何?

月曜日の文章カフェ vol.182

■ガソスタって何?

 


日曜の朝、一日遅れでゆっくり聴くのが楽しみなフクヤマのラジオ。
(*フクヤマ福山雅治♪)


聴こえてきたのは「ガソスタ」っていう単語。


みなさん、意味わかります?

ガソリンスタンドです!


「ガソスタ」でググったらちゃんと出てきた!

しかも3年も前の記事がTOP!


……え? 知らなかったのは私だけ……?


みんな縮めて名付けるのが得意ですよね。


ロイホ

ファミマ

マクド(あ、マック派もいますか?)


誰が呼び始めて、どうやって拡散して使い始めるのかナゾですが

こうした流行の言葉もアンテナを張って、知っておくに越したことはないなと感じます。


TPOに応じた言葉選びや表現に通じるからです。


*発信するツール

*届けたい読者層

*伝えたい内容


それぞれ特徴があり、響くものも異なり、受け取って欲しいことも違うはず。


カジュアルがいい?

固い表現が好まれる?


そんなことも考えてみてね。

ちょっとひと手間

月曜日の文章カフェ vol.181

■ちょっとひと手間

 



「違う人の番号です」


先日、年金事務所から届いた書類に書かれていた一言……。


提出物に記載した基礎年金番号に、記入ミスがあったようです。


「違う人の番号」って……。他に言い方があるだろうに。


あなたもやってません?


「伝言お願いします」

「確認してください」


ぶっきらぼうな印象を与えていることって多いんです。


そんな時に使えるとイメージが変わるのが、クッション言葉。


「失礼ですが」

「恐れ入りますが」

「お手数ですが」


目にしたことはありませんか?


「恐れ入りますが伝言をお願いします」


「お手数ですがご確認ください」


ちょっと一言添えるだけで、雰囲気がぐっとやわらかくなりますね。


活字だけで伝える場合は、誤解も生まれやすいもの。


ちょっとした気遣いが添えられているだけで、伝わり方が各段に上がります。


さて、冒頭の年金事務所からの文書、

あなたならどんなクッション言葉を添えますか?

させていただく

月曜日の文章カフェ vol.180

■させていただく

 



仕事柄、いろいろな方のブログを読ませていただきますが

「なぜ、こんなに上から?」と思わせる残念な記事に出会います。


ご本人にそんなつもりは全然ないはずなんですけど。


たとえば、お客様に

「教える」

「~してほしい」

「~してもらう」

みたいな言い回しです。


さて、あなたならどんな言葉を選びますか?


いわゆる「謙譲語」の出番なわけですが、もうそれだけで難しそう!?


大切なのは、そんなふうに頭で考えないこと。


仕事でお客様と向き合う時、「してあげている」と思うか

「させてただいている」と感じているか。


つまり、心の持ち方です。


「させていただいている」という意識を基本に持っていれば、

おのずと適切な言い回しが見つかるはず。


教える→お伝えする

してほしい→していただきたい

してもらう→していただく


お仕事ですから、やはり相手を立てた表現を、上手に使いたいですね。

使い分けられる?

月曜日の文章カフェ vol.179

 

■使い分けられる?

 



コロナ禍がもたらしたものはいろいろありますが

活字フェチにとってはこんなものもあります。

「あける」って、どう書くの?

 

いわゆる“ソーシャルディスタンス”です。

要は「距離をあける」ってことですね。


空ける・開ける・明ける


この「あける」を正しい漢字で使い分けられますか?


こうした同音異義語はてこずるシーンが多いかもしれません。


「空ける」は「からっぽになる」。空き家、席が空く、間が空く


「開ける」は「ひらく」。通路を開ける、ふたを開ける、店を開ける


「明ける」は「明るくなる、中身が分かるようになる」。

年が明ける、夜が明ける、連休明け


漢字の意味がわかると、使うシーンもなんとなく連想できませんか?


使うべき漢字そのものを憶えようとするより

漢字の持つ「意味」を考えてあてはめてみると

使い分けが多少はラクに。


とすると「距離をあける」もわかりますね。


そう、「空ける」です。

「1」?「一」?

月曜日の文章カフェ vol.178

 

■「1」?「一」?

 


数字の表記って悩みませんか?


「1」→算用数字

「一」→漢数字


とよばれるものです。


一つの目安になるのは、他の数字に置き換えられるか。


置き換えられれば「1」などの算用数字。

ことわざや熟語など、置き換えられない場合は「一」などの漢数字。

これが覚えやすいルールでしょう。


実は文化庁に、公用文を書く上での約束事があるんです。

https://cutt.ly/QxVa7uw


ちょっとコムズカしいですが、興味のある方はのぞいてみてね。


それによると、置き換えられるのは数量、順序など数えられる数字。


1階建て、2階建て……1人分、2人分……。


置き換えられないのはポツンと「一軒家」(二軒家って言いませんね)、

息子が「一人前」になった(二人前になるとは言わない)。


こうしたルールが正解のすべてではありませんが

自分なりの基準を持っておくと

文章づくりがちょっとラクになるかもね。

「イ」の居場所

月曜日の文章カフェ vol.177

 

■「イ」の居場所

 

 

 

「おいしいくて、お値打ち価格の手土産3選」


先日、目に入った記事タイトル。

個人的に違和感を感じたのですがわかりますか?


「おいしいくて」


最近よく見られる表現です。


一部、方言として日常的に使われているそうですが

活字を扱う職業人としては居心地が悪い。


正しくは「おいしくて」。


他にも

 

*美しいくない→ ○ 美しくない

*きれいくない→ ○ きれいじゃない

*濃いくない→ ○ 濃くない

 

などよく目につきます。

 

*違うかった→ ○ 違った

なんてのもあります。


学生時代、習いましたね。

 

終止形/おいしい
過去形/おいしかった
否定形/おいしくない
仮定形/おいしければ
テ形/おいしくて

って活用形! 「イ」は略される形です。


とはいえ、すでに多くの人が普通に使い始めていて

「間違い」と言い切れないのも事実。


SNSのカジュアルな言葉が前面に出てくると

日本語の美しさが消えていく……。


ちょっと寂しい私です。

揺らいでませんか?

月曜日の文章カフェ vol.176

 

■揺らいでませんか?

 

 

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「表記揺れ」って知ってます?

 

 

一つの文章の中にいろんな書き方が混ざって

 

存在してしまうことです。

 

 

例えば……

 

 

1行目では「子ども」と書いて5行目には「子供」と書いちゃっている。

 

 

よくあるのがカタカナ表記。

 

「エンゼル」と書いたかと思えば、ある箇所では「エンジェル」だったり。

 

 

ちょっと難しいのは

 

「昔はこの字だったけれど今はこちらも使います」

 

という言葉。

 

 

例えば「素姓」と「素性」みたいなケースです。

 

 

間違っていなければ文章の意味が変わるとか

 

伝わり方が異なってくるなんてことはないので

 

(厳密には「素性」はちょっと異なりますが)

 

 

プロの文章でなければそう大きな問題ではありませんが

 

 

読み手は無意識のうちにこうした見た目の整わない文章から

 

 

落ち着きの無さや居心地の悪さを感じとります。

 

 

信用や信頼を無くしかねない文章になっちゃうのです。

 

 

細かな気配りは大切。

 

 

文章は確認のために必ず読み返してね。